540: 名無しさん 2021/06/03(木) 18:44:17.23
……ソーンズ。あいつを思い出すとなぜか無性にイライラしてしまう。
ズボラで、無愛想で、破天荒で、人の話なんか聞きやしない。そのくせ面倒見が良くて気遣いもできるからか、友人が多い。だから彼の周りにはいつも誰かがいる。
ソーンズは人を惹き付ける。無自覚に、無意識に。
あぁ、イライラする…………。
「……お好き、なんですか?」
……は?
おすき、オスキ、お好き……好き?
一瞬、ウィスパーレインの発した言葉がうまく飲み込めなかった。好き? 誰が? 何を? ……誰を?
私が……あいつを……ソーンズを……?
言葉の理解したその瞬間顔に血が上る音が聞こえたような気がした。体が熱くなる。目がチカチカする。ドクンドクンと心臓が早鐘を打つ。
「ち、違っ……!」
「ウィーディさんのはちみつクッキー、もう空っぽですね」
は、はちみつクッキー……?
ハッとして自分の手元を見ると空になったはちみつクッキーのケースが。どうやら無意識のうちに食べ尽くしてしまっていたらしい。
なんだ、こっちかぁ……。
「よかったら、こちらも食べてください。といっても元々ウィーディさんが買ってきてくださったものですが」
「い、いいの! ウィスパーレインの分に買ってきたんだから、ウィスパーレインが食べて!」
「はぁ……」
声が裏返る。きっと今の私の顔は茹でダコもびっくりする赤さだろう。あぁ、こんな勘違いなんかして、恥ずかしい……。
落ち着かなくちゃ。ハーブティーをゆっくりと口に含む。良い香りとほんのり渋みを感じる味が心を落ち着けてくれる。
「……ソーンズさんのことかと、思いました?」
「……っ! げほっ!」
「う、ウィーディさん……!だ、大丈夫ですか?」
ウィスパーレインの言葉に思わずハーブティーを吹き出しそうになる。慌てて飲み込んだせいでむせてしまった。大丈夫だ、と手で示す。
トントンと胸を叩き呼吸を整える。そんな私を見て彼女は微かに口元に笑みを浮かべていた。もしかして……。
「か、からかったの? ひどい……」
「ふふ……。ご、ごめんなさい。ソーンズさんの話になるといつもウィーディさんが一生懸命で、つい……。ふふっ」
まさかウィスパーレインがこんないたずらを仕掛けて来るなんて思わなかった。完全に油断してた。
でも、彼女の笑顔を見てるとなんだかこちらも嬉しくなってきてしまう。……内容についてはまぁ、言いたいこともあるけど。
私が黙りこくってると少し心配気にウィスパーレインが顔を覗きこんでくる。
「あの、ウィーディさん。怒ってますか?」
「えぇ、もう怒り心頭なんだから。次やったら蓄水砲よ?」
「……そ、それは。死んでしまいます」
二人で顔を見合わせて笑い合う。こうして彼女と冗談をいい言える関係が増えていけばいいな。そうすれば彼女にとってロドスはもっと居心地のいい場所になるはず。
それにしても……ウィスパーレインに言われるまで気付かなかった。いや、気付かない振りをしていただけなのかもしれない。
あれほど動揺する程の感情を自覚すると、なんだか無性に気恥ずかしい。……次から普段通りに話せるのかな、あいつと。
そんな私の心を見透かすように、ウィスパーレインは私の目を見つめ優しく微笑んだ。
「……ウィーディさんは可愛いから、きっと大丈夫ですよ」
「……な、なにが? もう! 本当にそんなんじゃないから!」
焦る私を愛おしむように見守るようなウィスパーレインの顔。だけどその表情はなぜか少しだけ、切なそうに見えたのだった。
ズボラで、無愛想で、破天荒で、人の話なんか聞きやしない。そのくせ面倒見が良くて気遣いもできるからか、友人が多い。だから彼の周りにはいつも誰かがいる。
ソーンズは人を惹き付ける。無自覚に、無意識に。
あぁ、イライラする…………。
「……お好き、なんですか?」
……は?
おすき、オスキ、お好き……好き?
一瞬、ウィスパーレインの発した言葉がうまく飲み込めなかった。好き? 誰が? 何を? ……誰を?
私が……あいつを……ソーンズを……?
言葉の理解したその瞬間顔に血が上る音が聞こえたような気がした。体が熱くなる。目がチカチカする。ドクンドクンと心臓が早鐘を打つ。
「ち、違っ……!」
「ウィーディさんのはちみつクッキー、もう空っぽですね」
は、はちみつクッキー……?
ハッとして自分の手元を見ると空になったはちみつクッキーのケースが。どうやら無意識のうちに食べ尽くしてしまっていたらしい。
なんだ、こっちかぁ……。
「よかったら、こちらも食べてください。といっても元々ウィーディさんが買ってきてくださったものですが」
「い、いいの! ウィスパーレインの分に買ってきたんだから、ウィスパーレインが食べて!」
「はぁ……」
声が裏返る。きっと今の私の顔は茹でダコもびっくりする赤さだろう。あぁ、こんな勘違いなんかして、恥ずかしい……。
落ち着かなくちゃ。ハーブティーをゆっくりと口に含む。良い香りとほんのり渋みを感じる味が心を落ち着けてくれる。
「……ソーンズさんのことかと、思いました?」
「……っ! げほっ!」
「う、ウィーディさん……!だ、大丈夫ですか?」
ウィスパーレインの言葉に思わずハーブティーを吹き出しそうになる。慌てて飲み込んだせいでむせてしまった。大丈夫だ、と手で示す。
トントンと胸を叩き呼吸を整える。そんな私を見て彼女は微かに口元に笑みを浮かべていた。もしかして……。
「か、からかったの? ひどい……」
「ふふ……。ご、ごめんなさい。ソーンズさんの話になるといつもウィーディさんが一生懸命で、つい……。ふふっ」
まさかウィスパーレインがこんないたずらを仕掛けて来るなんて思わなかった。完全に油断してた。
でも、彼女の笑顔を見てるとなんだかこちらも嬉しくなってきてしまう。……内容についてはまぁ、言いたいこともあるけど。
私が黙りこくってると少し心配気にウィスパーレインが顔を覗きこんでくる。
「あの、ウィーディさん。怒ってますか?」
「えぇ、もう怒り心頭なんだから。次やったら蓄水砲よ?」
「……そ、それは。死んでしまいます」
二人で顔を見合わせて笑い合う。こうして彼女と冗談をいい言える関係が増えていけばいいな。そうすれば彼女にとってロドスはもっと居心地のいい場所になるはず。
それにしても……ウィスパーレインに言われるまで気付かなかった。いや、気付かない振りをしていただけなのかもしれない。
あれほど動揺する程の感情を自覚すると、なんだか無性に気恥ずかしい。……次から普段通りに話せるのかな、あいつと。
そんな私の心を見透かすように、ウィスパーレインは私の目を見つめ優しく微笑んだ。
「……ウィーディさんは可愛いから、きっと大丈夫ですよ」
「……な、なにが? もう! 本当にそんなんじゃないから!」
焦る私を愛おしむように見守るようなウィスパーレインの顔。だけどその表情はなぜか少しだけ、切なそうに見えたのだった。
563: 名無しさん 2021/06/03(木) 18:52:13.48
>>540
こんなところに投げ捨てるには惜しい文章
こんなところに投げ捨てるには惜しい文章
601: 名無しさん 2021/06/03(木) 19:27:00.73
>>540
いいじゃん
いいじゃん
763: 名無しさん 2021/06/03(木) 20:44:26.97
>>540
ウニウィ勢からの宣戦布告として受けてもらう
でも素晴らしい文章だ
悔しい
ウニウィ勢からの宣戦布告として受けてもらう
でも素晴らしい文章だ
悔しい
772: 名無しさん 2021/06/03(木) 20:47:04.31
>>763
これはウニウィとウィウィの融合と言える
最後の一文にウィスパーレインはウィーディに好意を寄せていることが書かれている
これはウニウィとウィウィの融合と言える
最後の一文にウィスパーレインはウィーディに好意を寄せていることが書かれている
引用元: http://tarte.2ch.sc/test/read.cgi/gamesm/1622692998/
まとめ
ウニウィとウィウィの融合と言えるSSが投下され話題になる←こんなところに投げ捨てるには惜しい文章
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