無駄に文章力の高いモキュによる灯花ちゃんいじめのSSが投稿される←いつのまにか文豪が沸いてた

くふっ

灯花ちゃん見た目は大人しそうな美少女なのに喋って動いた瞬間腹パンしたくなる

やっつけ

里見メディカル・センターの裏手に結婚式場がある。
今日は一組の新郎新婦が午後から式をあげることになっていた。

（今日は大事な結婚式。ちゃんと、二人におめでとうって言うんだ…！）

今日の主役が大学を卒業して間もなく、灯花に結婚式の招待状を送ってきた。
ういとねむの弟こと、まーくんからのものだった。
いつまでも、みんな一緒にはいられない。
頭では分かってるのに認められない自分がいる。
だけど、ついに来るべきときがきた。
そんな自分とは今日でお別れしなきゃ。

チャペルから出てきた二人を、色とりどりの吹雪と歓声が祝福する。
花嫁であるういがブーケを投げると、風に流されて灯花の手元に着地。
意を決して二人の元へ駆け寄って口を開く。

「うい、まーくん、結婚おめ……」

気が付けば涙が溢れ、何処かへ駆け出していた。


それから、数年が経った。
海外で両親と働くいろはからは毎年、年賀状が届く。
ねむは、ういの結婚式なら間もなくして亡くなり、灯花は毎年、本命日に墓参りしている。
ういは去年、四人の思い出が詰まった、このメディカル・センターで子供を産んだ。
いろはが海外へ渡り、ねむが亡くなり、ういが結婚して、灯花は一人残された。

ここ最近は、入院患者の中に三人の面影を探すことが多くなり、精神的に疲れていた。
そんな隙に付け込まれ、事もあろうに体を許してしまうという愚行に走った。
それからというもの、男は毎日のように金をせびり、断れば灯花を乱暴にし、その様子を撮った動画で脅迫してきた。
ある時など、小児科の待合室のアニメ動画に紛れ込ませるなどして、子供の目に晒してしまう事件が起きた。
不幸中の幸いは、魔法少女の能力で記憶を操作できたことだが、この頃になると灯花は、明らかにやつれていた。
白衣の中には、銀色に光る刃を忍ばせて。

（もう疲れたよ……お姉さま…ねむ…うい……ごめん……）




「ぐがっ…あっ…」

目の焦点が合わない灯花の足元で、男が転がって苦痛に顔を歪めている。
そこは、昔、みふゆのために用意したマンションの一室で、灯花はポリタンクを傾けて異臭のする透明な液体を床に撒いていた。
徐ろにジッポーライターを取り出すと火を灯し、液体に濡れた床へ投げ込んだ。

ブワッと音とともに火が広がり、壁へ、天井へと広がり、視界が炎一色で染まる。
火災報知器もスプリンクラーも破壊済だ。
苦悶の声は聞こえなくなり、家具が崩れ落ちる音がそこかしこから聞こえ始める。
男が炎に包まれ、灯花も炎に包まれていく。

そんな灯花の最期に脳裏を過ぎったのは、四人であの病室で過ごした、かつての日々だった。


終

アニメ灯花ちゃん、黙ってればただの超絶美少女だから好き
アニメねむちゃんはただただえっちだから好き